沖縄県小児保健協会創立50周年記念事業 特別講演

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※上記は、2023年7月30日(日)に講演された録画配信になります♪

島嶼地域で考える子どもの未来

人口減少社会の中で、子どもが希望をもち幸せになる未来を保障するためには、子どもの可能性を最大限に引き出し、心身の成長を支援する経済社会システムを確立することが必要です。  今回の講演では、「島嶼」という空間から子どもの未来について考えます。県内の15の島嶼市町村について2045年までの0~4歳、5~9歳、10~14歳の人口を推計し、将来の幼児数の動向を明らかにします。幼少人口が減少する中で、個々の子どもの可能性を引き出すためには、保健医療への投資と並び保育環境の整備や教育への投資が必要となり、そのための投資に対する基本的な考え方を提示します。子どもへの投資に関連して、こども家庭庁の予算を巡る議論についても言及します。

講師

大城 肇(琉球大学名誉教授/前琉球大学 学長)

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抄録

人口減少社会の中で、子どもが希望をもち幸せになる未来を保障するためには、子どもの可能性を最大限に引き出し、心身の成長を支援する経済社会システムを確立することが必要です。  この講話では、「島嶼」という空間から子どもの未来について考えることにします。島嶼地域は、固有の地理的・人口的条件から経済や社会のあり方が都市部などの地域とは異なっています。島嶼地域では、交通の制約、地域資源の限定、市場へのアクセスの難しさなど、経済的困難が存在します。これらの制約は、子どもたちの将来に対して負の影響をもたらし、経済的な可能性を制限してしまうおそれがあります。  また、島嶼地域の子どもが豊かな未来を築くためには、教育と技術へのアクセスが不可欠です。しかし、島嶼地域では教育機関や技術的なインフラが限定的であることが多く、これが子どもたちの成長と経済的な可能性を妨げる要因となります。  他方、島嶼地域がもつ優れた自然生態系や固有の歴史文化、強固な社会関係資本などは、子どもの感性と人間性を磨くうえで大きな影響力を持ちます。このようなプラス要因を取り入れた教育を実践していく必要があります。  県内の15の島嶼市町村について2045年までの0~4歳、5~9歳、10~14歳の人口を推計し、将来の幼児数の動向を明らかにします。幼少人口が減少する中で、個々の子どもの可能性を引き出すためには、保健医療への投資と並び保育環境の整備や教育への投資が必要となります。そのための投資に対する基本的な考え方を提示します。子どもへの投資に関連して、こども家庭庁の予算を巡る議論についても言及します。  子どもたちが幸せになる未来を実現するために必要な要素は、創造力と想像力の二つの「ソウゾウ」力であることを強調したいです。創造的な思考やアイデアをもつ子どもは、問題解決能力や革新性を発揮し、より想像豊かで幸せな自らの未来を創り出すことができるという教育的メッセージを込めています。

子どもは希望の道を照らす象徴です。「ヌチヌユヌ ヌチドゥ タカラ」(後世の生命(いのち)が宝)を沖縄の五行の一つとして大事にしていきましょう。